今回紹介する修理は平成12年式のワゴンRやKeiなどのK6Aエンジンのターボ車の、タービンの故障修理です。
入庫してきた時には、平地は普通に走れるけど上り坂等で力が無い状態でした。
アイドリングも調子良く、走りはいわゆるノンターボ状態。
白煙こそ吐いていませんでしたが、どうやらターボがダメそうな感じです。
そこでさっそくタービン本体を取り外してみると、廃棄側のタービンがガタガタでした。
こうなるとタービン交換となる訳ですが、部品は新品なら10万以上リビルトでも5万程度。
そこであまりおすすめは出来きませんが、今回は安く修理したかったため中古で対応する事にしました。
うちに丁度ワゴンRの低走行距離のスクラップ車があり、そのターボを流用して使うことにしました。
ただ、その車両はエンジンがF6Aなので、同じスズキ車のターボでも違う部分があると思われます。
パット見た感じは同じように見えますが、まずウォーターパイプの取り回しが違います。
パイプの取り付けから交換すればOK!と思っていたら、取り付けのボルト位置が違ってました(汗
(上写真ターボがF6A用、下のパイプがK6A用ターボのパイプ)
そこで多少強引ではありますが既存のパイプをバーナーであぶり手曲げする事に・・
不恰好ですが何とか形になりました。
パイプの修正をし、あとは取り付けに移ります。
オイルデリバリパイプ、インテーク側の取り付け、エキゾースト側の取りつけは同でそのままいけました。
組みつけが完了し、いざ試運転へ!
走った感じではちゃんとターボは効いているようです。
ただ、ちょっと加速がゆるいような・・・・・
想定外?では無く、ん~やっぱりか(笑)
もともとF6A用のターボは効き具合がマイルド使用になっています。
こっちがF6Aエンジンの排気側のタービンですが、K6Aよりもタービン径が大きいです。
どうやら排気側が大きい事により回転数が少なくなるようです。
事情をお客様に説明して納車となりましたが、お客様いわく登りがしんどくなったけど燃費は良くなったようだ、との事です。
燃費が良くなった分のお金で、次の車の買い替え資金にしていただくようお願いしておきました(笑)
結論、燃費とパワーはやはり反比例するものなんですね。