トヨタ イプサム(SXM10型)が、走行中変速しないというとの事で入庫。
また、メーターのエンジンチェックランプ点灯し、スピードメーター、タコメーターとも動かなくなるとの事です。
数日前から症状が出ていたようですが、しばらくすると気まぐれに直ったりするようです。
車速メーターが動いて無い事、変速しなくなった事などの症状から推測すると、車速信号系統の不良が考えられます。
そこで、外部診断機を接続し異常コードを読み取ると、やはり車速信号の異常の記録がありました。
普通ならここで車速センサーを探して点検するわけなのですが、何故かメーター内のODO(積算走行距離計)の表示もしていません。
もしかしたらセンサーでは無くメーターかなぁ・・と思い、何か情報は無いかとネット上で探してみると、同様の症状の修理をしてる人がいる事を発見。
その方のブログによると、メーター内のODOメーターに「トータルカウントモジュレーター」なる部品があり、その中のICチップのハンダ不良により、同様の症状になるとの事です。
そこでその情報を元にメーターを分解してみます。
オド、トリップメーターの部品を取り外しました。
ちゃんと液晶表示部分まで分解が可能です。
こちらが問題の基盤です。
右下のICチップの取りつけハンダにクラック(ヒビ)があり、指で動かすと外れてしまいました。
これが原因で、振動により接触不良を起こし、症状が出たり出なかったりした訳ですね。
ハンダにて修理。
ハンダ付けは得意では無いので、不細工なハンダ付けになってしまいました(汗)
でも動作を確認すると、ちゃんとハンダはできてるようで一安心(笑)
メーターを元通りに組み付け試運転。
タコやスピードメーター類の作動とオートマチックの変速がちゃんとする事を確認し納車となりました。
今回の修理では、ネット上の情報が大変役に立ち助かりました。
参照サイトはこちらです。感謝です。
http://blogs.yahoo.co.jp/yomihii/6656892.html
お客様にとっても、分解修理代の手間賃だけで済んで喜んでいただけました。
そういう情報がネットに出ているという事は、同様の故障が頻発しているんでしょうね。
ディーラーなら当然知ってるはずでしょうが、こういう頻発故障はクレーム扱いにされたくないので、逆に教えてくれなかったりする場合もあります。
また、教えてくれてもメーター交換をすすめられるのが普通です。
昔は故障原因発見するの時に、小さな修理工場ではディーラーと違い情報が少なく苦労しました。
今はインターネットを使えば故障情報や、修理書も業界団体のサイトから見れたりして、本当に助かっています。
こうやって情報をいただいた事に対しての還元の意味もあり、こちらのサイトでは積極的に修理情報を掲載しています。
やっぱり「助け合い」の精神が大切ですよね!