紹介するのはトヨタイプサムのSXM10型、3Sエンジンのタイミングベルト交換です。
作業自体はオーソドックスなものですが、ちょっとだけコツがいる部分がありそこをクローズアップして紹介します。
そのコツがいる部分というのは、タイミングカバーの脱着方法です。
この車のエンジンは横置きの3Sエンジンで、エンジンルーム上から見ると手前のオルタネーターを取り外せば、それなりにスペースがありそうに見えます。
しかしタイミングベルト側とサイドフレームとの隙間が狭く、上側のタイミングカバーの取り外し、取り付けが難解な原因となってます。
こちらが上側のタイミングカバーケース。
クランクプーリ、エンジンマウント取り外しまでの説明は割愛(笑)
上のカバーはマウントステー(正式名称は不明)が邪魔で、この時点では取れません。
ひとまず上カバー取り付けネジだけ外しておきます。
そうすると下側のタイミングカバーが下方向に抜けます。
そうすると下からタイミングベルトの横にマウントが止めてあるマウントステーが良く見えるようになります。
このステーは3箇所ボルト止めがしてあるのですが、狭くてエアツールは入らないので、手動でセコセコとボルトを緩め外します。
狭いですが、なんとか下から抜けます。
これが取り外したステー。
これがマウントステーが外れた状態。
これでようやく上のカバーが外せる訳なんですが、それでもまだ取り外しにはコツがいります。
パワステオイルのタンクのパイプ止め2箇所、ブレーキフルードのリザーバタンクの取りつけを外しスペースを確保。
そしてエンジンをエンジンハンガーで釣ってる場合は、いっぱいまで上に引き上げます。
その状態で、カバーの下を先に持ち上げ抜きます。
そこからが更に難所で、ブレーキマスターとカムプーリとの隙間が非常に狭いですが、この状態からなんとか抜けます。
というか抜けるハズです(笑)
これでも抜けない場合はブレーキマスターを取り付けてあるナットを緩めてスペースを確保すればいいかと思います。
これでタイミングベルトを交換出来る状態になります。
今度はカバーを取り付けるわけですが、基本的には逆の手順でいけます。
まず上のカバー取りつけ(ネジは止めないか仮付け)
次にマウントステー取りつけ。
その後に下のカバーは下から潜り込ますように付けます。
その後に上のカバーの取りつけを本締めします。
これが下カバーの上カバーと重なっている部分です。
形状を見て分かるように重なりが上カバーの方が手前になります。
ですから普通に考えたら上のカバーから先に取り外すものだと思い込みますよね。
ここがこの作業のキモな部分ですね
他のトヨタの3SエンジンのFF車、セリカ、カムリ、ビスタ、コロナプレミオ等も同様の手順になると思いますので参考にしてみて下さい。