今回修理をする事となったのは、ニッサンスカイラインのV35型、エンジンは2500ccのVQ25でした。
症状をお客様から確認すると、一定走行後に車を止めて、その後エンジンを始動すると、エンストしてしまうというものでした。
またひどい時には信号待ちでもエンストするとの事。
走行後に症状が出るという事で、エンジン暖気後にエンストを確認してみます。
エンジンを止め、再び始動すると一旦回転数は上がるものの規定のアイドル回転に落ち着くと、ストンとエンストしました。
普通に走行するにはまったく支障が無く、アイドリングだけが維持できない状態から、アイドル回転を制御する関係に問題がありそうです。
そこでこの車のアイドル回転制御についてディーラーに問い合わせた所、この車は一般的に使われているISCV(アイドルコントロールバルブ)では無く、スロットルの開閉を電子制御する事でアイドル回転を制御していようです。
スロットルがどうなっているか分解してみます。
こちらが取り外したスロットルボディです。
こうしてみると一見異状はありません。
次にそのスロットルボディの裏側です。
一目瞭然、カーボン(すす)で真っ黒!
ここまでコッテリなカーボンではスロットルの微妙な制御も出来ません。
クリーナーで清掃し、ようやくキレイになりました。
清掃したスロットルを組み付け、再度症状を点検。
エンストしない事を確認し納車しました。
カーボンによるエンストやアイドル不調は、いわゆる直噴エンジンで多発した症状で、三菱さんはこのエンジンをウリにしてたんですが、結局コレで今ではやめてしまってますよね。
大手トヨタも直噴エンジンもカーボン清掃をやりましたし、直噴エンジンのカーボン問題はどのメーカーでも頭の痛い問題のようです。