故障したのは平成3年式のEG6型のシビックで、走行中にいきなりガス欠のようになりエンジンが停止、再始動が不能になったとの連絡を受け、現場までレッカーで出動。
現場でエンジンをかけてみましたが確かにまったくエンジンがかからない状態でした。
ちなみにこの車両は前にサスペンションの修理で紹介した事もありますが、走行距離はなんと33万キロです!
これだけの走行と歴史があると過去の修理で、思いつく故障がいくつかあります。
その中でも燃料のポンプの故障は2度ほど経験していたため、今回もポンプかなぁ、とお客様とも話していました。
車両を持ち帰りまず燃料ポンプをしらべます。
しかし燃料ポンプを調べると作動しているようです。
こうなると次は点火系が怪しくなります。
火花点検をすると火花が飛んでいませんでした。
次にプラグ、プラグコードを順に点検は異常なし。
こうなるとやはりディストリビューターの可能性が高そうです。
やはりと書いたのは、実はディストリビューターの故障も過去に何度かありました。
この車ではディストリビューターの中に、イグニッションコイルとイグナイター、カム角などの回転信号を読むセンサーなどが内臓されています。
ディストリビューター本体をまるごと変えれば確実に直るのですが、部品の値段が高すぎてそういう訳にもいきません。
そこで構成部品のどこの故障なのかを特定するため分解します。
まずはディストリビューターを取り外しローターの軸にガタ付きが無いかを確認。
異状は無いようです。
また自己診断の結果、エンジンチェックランプが点灯して無い事から、信号系の異状は無さそうと判断。
あと考えられるのは、点火を行なうイグニッションコイルかイグナイターです。
まずイグニッションコイルの抵抗値を1次側、2次側と測定し、基準値と照らし合わせると、コイルの断線は無いものの、微妙に基準値から外れてます。
完全に断線なら間違いないと断定できるのですが、ちょっと微妙な結果で判断に迷います・・
次にイグナイターですが修理書によるとイグナイターに関しては単体点検不能なので、こちらはコイルを交換してみないとなんともいえません。
そこで価格もそれほど高く無い事から、イグニッションコイル、イグナイターを両方同時交換してみることにしました。
これがイグニッションコイルとイグナイターです。
部品が到着し交換、スターターを回すと無事エンジンが無事始動しました。
エンジンも無事直り、まだまだこれからも頑張って走ってくれそうです。