前回の最後の時点で、エンジンの回転数が5000回転までしか回らないというところで終わっていました。
その後何とか解決方法が無いかとやってみたのが、実際にはその車両に存在しないCVTの回転信号を擬似的に入力してみると言うものでした。
そこで行なったのが、同型のCVT仕様のフィットを使いCVTの回転信号を取り出し、それをこの車両のコンピューターに入れてやるという実験です。
結果は思ったとおり5000回転以上ちゃんと回るようになりました。
やはり回転信号の入力が無いと5000回転以上回らないシステムが組まれていました。
ただ、かといって回転信号用にCVTを載せるわけにはいかないですよね。
そこで考えたのは擬似的にパルスを発生させる装置を取り付けるという案でした。
ABSなどに良く使われる回転を読み取るセンサーというのは、基本的には金属の歯車のようなもの凹凸を読み取る事により信号を送ります。
今回問題となっているセカンダリギヤのセンサーも基本的には同じような仕組みとなっているようで、CVT内に凹凸のある歯車が回転していてそれを読み取っています。
この車にはセンサーはあっても読み取るべき歯車はありません。
で、結論はと言いますとミッションとは全く無関係に、自動で回転する歯車を作るしかないという事です。
そこで作られたのが下の機械?になります。
これはこの車のオーナーさんが自分で製作されたもので、パソコンに使われていた冷却ファンのモーターを利用、それにスリットをいれた円盤を加工し取り付けた物です。
エンジン始動と同時にモーターが回転し、下に取り付けられているセンサーが金属板のスリットを読み取り見事パルスを発生しています。
ミソはやはりこのスリットの入った金属の円盤ですが、これはたまたまこの車のオーナーさんが金属加工の技術者だった事から、自前で製作されました。
この円盤の金属板にスリットを入れるという技術は素人技では出来ませんしね。