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7月 092009
 

エアコンコンプレッサー交換修理トヨタカムリ編(後編)

中古のコンプレッサーも見つかり、いよいよコンプレッサーの交換修理となるわけですが、この年式の車両はエアコンガス(冷媒)はいわゆる旧冷媒のフロンガス(a12)が使われています。

ご存知の方も多いかと思いますがフロンガスはオゾン層を破壊するという事で国内では全面使用禁止となり、現在走っているほとんどの車は(R-134a)という代替フロンになっています。

旧ガス(a12)のエアコンには基本的には新ガスとの互換性が無いため、もし修理や補充する場合は新ガス(R-134a)に旧ガスの特性に近づくような添加剤を加えた代替品を使用する方法があります。

もう一つの手段がエアコンシステムを新ガス(R-134a)対応に変換する方法です。

今回はコンプレッサーを交換のため、ガスがすべて抜けてしまうという事もあり新ガスに変換の方法を試みました。

その変換方法ですが、実はメーカーから変換用キットなるものが販売されています。

CIMG1154.JPG

旧ガスと新ガスではガスの補充口の形状が異なるためそれを変換するアダプターがこれです。

キットにはさらに新ガス対応の冷媒回路のフィルター(リキッドタンク又はレシーバードライヤー)もセット付属します。

これは冷媒中のゴミを取るはもちろんの事、水分も取る役目を果たします。

エアコン回路に水分が混入すると、水分が凍ってしまい冷え不良の原因となります。

新ガスの方が水分を吸いやすいため、より吸水性能の高いフィルターに交換が必要となります。

いよいよここから修理の開始です。

CIMG1151.JPG

コンプレッサー取り外し分解してみるとやはり内部が焼きついていました。

普通ならこのまま中古のコンプレッサーを組み付ければいいのですが、今回はガスの変更を行なうために、中古コンプレッサーに入っているエアコンオイルを一旦抜いて、別のオイルを補充。

これはオイルの種類も旧ガスと新ガスが違う為です。

オイルもガスとの相性があり、相手が違うとお互いに混ざり合う事が出来ません。

オイルは旧ガス用のままでガスを新ガスにするとオイルがガスに混ざらずオイルが冷媒と共に循環出来ず、コンプレッサーの焼き付きをおこします。

本来ならコンデンサーやパイプ中のオイルもすべて交換しないといけないのですが、そこまでやるとかなりの手間がかかってしまいます。

そこで今回はコンプレッサーのオイルだけの交換で対応しました。

CIMG1166.JPG

コンプレッサーを組み付けガスの補充口に変換のアタッチメントをとりつけます。

真空引き後、新ガスを補充し完成となるのですが、そこで注意点がもう一つ。

旧ガスに比べ、新ガスはガス圧が高いため入れすぎに注意です。

旧ガスの基準量に比べると、新ガスの場合は大体ですが半分くらいの量で済んでしまいます。

それを知らずにうっかりと多くいれてしまうと、ガス圧が異状に高くなりすぎて旧ガス用のパッキン類が耐え切れず、ガス漏れなどの不具合の原因となってしまう場合があります。

少ないと冷えが悪く多すぎるとガス漏れの危険があり、適量の見極めが難しいところです。

 

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