今回はちょっと古いというか、かなり古い(汗)車かもしれませんが、平成6年式のトヨタのビスタを修理する事になりました。
症状はある程度走行すると、変速がおかしくなるというもので、その際には「O/DOFF」のランプが点灯。
しかしその症状はたまにしか出ず、また直ってしまうとの事です。
実際に症状を確認するために試乗に出かけると、すぐには症状は出ません。
10分程度走ったところで、一瞬回転が空ぶかしのようにふけ上がったと思うと例のランプが点灯。
しかし少し走ると、ランプが消え普通に走れます。が、すこし変速ショックが大きいのが気になりました。
工場に帰り、ダイアグを調べるため自己診断をするわけなんですが、この車は古いためウチにある診断機では故障コードの読み出しが出来ません。
そこで昔懐かしい、端子の短絡での故障コード確認を行います。
昔のトヨタ車なら当たり前のようにやりました、TE1-E1間の短絡。
あ~懐かしい。
私がトヨタのディーラーに新人で勤め始めた頃は、これが当たり前でしたからね!
で、短落後にメーター無いのO/Dランプ点灯回数にて異常個所を特定します。
点滅回数を読み取ると、車速信号系統の異常と出ました。
やっぱりなーと思い、さっそく車速センサーを注文。
センサー異常で車速が読み取れないと、変速がおかしくなるのは修理の常識。
これで直るはずです。
後日部品が届き、センサーを交換し、意気揚々と試運転に出かけました。
直ったよね~と思いながら走っていると、あの症状が再び!
うっ、直ってない(汗
ん~症状は間違いなく車速センサー異常なのに何でだ?
そこで本当に車速信号がコンピューターに入力されてるか調べるため、旧車専用の診断機を借りてきました。
試運転し車速のデータを調べます。
するとやはり異常の時には車速がECUまで来てません。
じゃあ何?配線の接触?まさかぁ~と思いながら、配線図が無いかしらベますが、何分にも古い車。
資料がなかなか手に入りません。
某ディーラーの技術部門に問い合わせやっと事で配線図を入手。
配線図を見てすぐに分かりました。
あ~そうかぁ。
車速信号は一旦メーターに入ってからECUに行ってました。
メータに入った信号はメーターを動かし、またそこで別の信号に変換されてからECUに入力されているのです。
つまり車速センサー→メーター間まではOKで、メーターからECU間が×なんですね。
どうりで普通にメーターは動いてるはずです。
確かにおかしいとは思いながらもその時は瞬間的におかしくなるのでそれほど気になりませんでした。
メーターからECU間の配線異常も考えられますが、そこは導通をしらべれば分かります。
そうです。
真犯人はメーターだったのです!
ということでメーターを買うのですが、古い車に新品のメーターはもたいないですよね。
中古で探すと17万キロの物が出てきました。
え~17万キロ!と言うこと無かれ。
今のメーターはすでに21万キロなので、少し若返りましたよ(笑
メーターを変え試運転に出かけると、例の症状も出ず、そして変速もすごく自然になりました。
想像以上の絶好調ぶりに、まだまだ乗れそうやなぁ~とうれしい反面、また乗り換えのチャンスを逃したと、ガックリな思いと複雑な気持ちの修理となりしたとさ(笑
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