今現在、修理の方で2つの大きな仕事を行なっています。
一つはエンジンヘッドのオーバーホール、一つはミッションの分解修理。
どちらも時間と手間と、またお金もかかる大きな修理です。
最近では車の故障も少なく、このような大きな修理が少なくなってきました。
それがたまたま重なってしまい、ただでも狭い工場を動けない2台の車両が占拠しています。
エンジンの修理の方の車は、かれこれ1ヶ月以上の入院中。
どうしてこんなに時間がかかっているのかというと、修理を始めた段階ではここまで症状がひどいと言う事が分からなかった、のが始まりです。
故障の状況は水漏れによるオーバーヒートによる圧縮抜け。
普通この段階で、エンジンのヘッドガスケットを交換すれば直るというのが経験上ほとんどです。
しかし、いざエンジンを分解し調べると、エンジンのアルミ製ヘッドが熱によりひずみがある事が判明。
まぁ、これも想定の範囲内で、ひずみを修正するため、いわゆる面研を行ないました。
ひずみを修正し、組み付け再度エンジンを組み付けよしOKと行きたい所だったんですが・・
あかん・・エンジンの調子が悪い
再びエンジンの圧縮を調べると修理前と変わってない事が判明。
ん~まさかバルブがおかしいのか?オーバーヒートぐらいでバルブがいくとは思えんし・・・
ダイハツのディーラーさんなら何か知ってるかも、と思い問い合わせると、このエンジンはオーバーヒートでバルブもおかしくなりますよ、との事。
あ~そ~なんだぁ。
とガックリ。
もちろん分解した段階で、念のためバルブも交換していれば良かったんですが、それをするとそれに伴う部品代と手間賃を合わせると追加で5万ほど必要になります。
5万は軽い金額ではありませんよね・・
こちらとしては出来る限りお客様の負担を減らす修理をしたいと思っています。
でも今回は残念ながら、当初の予想を大きく上回る修理代と時間がかかる公算となってしまいご迷惑をおかけする事になりました。
車の修理はただ直せばいいと言うものではありません。
今の時代、いくらかかっても直してくれ、と言う方は稀で、普通は出来れば安い方が・・と言うのが大半のご要望です。
私は費用を抑える(手抜ではない)事を考えた整備も、今の時代の整備士に求められているものだと考えています。
ただ、今回の修理に関しては、最初の時点での見積もり金額を見誤った点を、大いに反省しないといけないと思う一件となりました。
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