前回、日産セレナ(C24型)でエンジンからの異音の原因は?という所で終わったと思います。
ではいよいよその回答を。
音の原因となった部品は下の写真に写ってる部品です。
こちらがその原因の部品を取り外したもの。
音の原因はオルタネーターという、車で使用される電力を発電するための部品でした。
ちなみに写真で2つあるのは、片側はこれから交換する方の部品になります。
ちょっと車に詳しい方なら逆に「え~この部品からそんな音するの?」って思われるかもしれませんね。
実はそういう私も始めてこの音のを聞いたとき、よもやこの音の原因がオルタネーターだとは微塵も思いませんでした。
しかし音の発生源を調べるため、例の車用聴診器(笑)で音を調べると、どう考えても音の出所はこのオルターネーターしかありえません。
そこでオルタネーターを駆動しているベルトを取り外してみると、ピタリとその異音は止まります。
私達のようにこの業界が長いと、先入観でこの音はオルタネーターから出る音では無いと思うのが普通です。
オルタネーターから出るとすれば、ウィーンというような唸り音です。
まさかねぇ・・と半信半疑ながらオルタネーターのリビルト(新品再生品)と交換してみる事にしました。
新品の部品が到着し、プーリーを回してみてふと気づきました。
あぁそうか、日産のこのオルタネーターってプーリーにワンウェイクラッチが内蔵されてるんだっけなぁ。
そうです。原因はそのプーリー内のワンウェイの故障が原因でした。
こちらがそのプーリー。
ワンウェイクラッチとは回転方向の片側をフリーにする機構で、オルタネーターのプーリーに内蔵する事で負荷によるトルク変動を吸収する働きがあるそうです。
このサイトに異音発生の詳しいメカニズムが載ってますね。
http://www.jaspa-oita.or.jp/jissen/2010/11/page1_1.html
という事で、取り外したオルタネーターのプーリーを手で回してみると、どっちの回転方向にも回ります。
普通なら片側はフリーで空回りします。
つまりクラッチがロックしている状態だと言う事ですね。
という事でオルタネーターを交換し無事修理となった訳ですが、このSRエンジンって日産車に幅広く採用されていて、セレナ以外にもプリメーラでも同様の修理をしました。
また今回の事例で紹介した異音とは違った音のパターンもありました。
日産車にお乗りの方で、なんかエンジンの音が気になるなぁ・・と思われる方、一度ご相談下さい。
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