走行中エンジンが止まってしまい、再始動も出来なくなったとの事でJAFにてレッカーされ入庫となったトヨタのbB。
走行中にエンジンが止まり、尚かつ再始動が出来ないとなると、ただ事では済まない可能性も。
工場内でエンジンを始動しようと試みますが、やはりエンジンがかかる気配はありません。
スターターは普通に回ってるみたいなので、エンジンの焼き付きとかでは無さそう。
またこの車はタイミングはチェーンなので、ベルト切れによるタイミングのズレの可能性は低いと見ます。
そこで原因追及のため、診断機を使いエンジンをチェックしてみましたが、結果は異常コード無し。
こうなるとエンジンが始動しない場合の基本点検、火花・燃料・圧縮と順番に見ていくことになります。
まずは火花点検から。
1~4番まで点検しましたが、ちゃんと火花が出ていて問題なさそう。点火タイミングについてはダイレクトイグニッションでは簡単に点火タイミングを見ることができず、今はとりあえず放置。
次に見るのが燃料。
まずはポンプの作動音点検OK。次に実際に燃料が出てるかどうかを点検するため、燃圧計にて燃圧をチェックしますが、結果は基準値の圧力があり、これもOK。
燃料系ではインジェクションのノズルの詰まりも考えられますが、その場合4気筒同時に不具合になる可能性は極めて低く、エンジン不調はあっても始動不能にはまずならないでしょう。
で最後に考えられるのは圧縮不良。
普通トヨタのエンジンで圧縮抜けになった車にお目かかる事はめったにないのですが、この車は走行距離が23万キロ。
もしかしたら圧縮抜けの可能性もあるかもしれません。
ただ圧縮が抜けたぐらいではエンジン不調はあっても、始動不能に至る事は少ないです。
とはいえ決めつけはいけません。ちゃんと調べてみます。
各気筒コンプレッションゲージにて圧縮測定。
最初の測定では圧縮にバラつきがあり、原因はこれだ!と喜んだのもつかの間、再度計り直すと全気筒ちゃんと圧縮がありました。
と言う事で、火花、燃料、圧縮の3つに異常が無いとなると原因は何?ん~迷宮入り?困った。
このまま考えてても煮詰まるだけなので、一旦この車の事から離れ、別の仕事をする事にします。
これまでの経験では悩んだ場合集中して考えるより、一旦頭を切り替えるつもりで別の事をやる方が、思わぬ解決策を思いつく場合が多いですしね。
そんなこんなで、しばらく経ってから、再度問題の車と向き合うことに。
とりあえずもう一度エンジンをかけてみようかなぁ、とふと思いつき、再度スターターを回します。
キュルキュルキュル・・・と虚しいい音だけが響きます。
とその時です。一瞬ブルンと爆発音が!
もしかしてかかるのか?と思い、さらにスターターを回し続けると、ボッボッボッ・・・・
ん?エンジンかかるのか?
プスン・・・
あ、止まった(汗
おしいぃ~!
もしかしてこれってエンジンかかるんじゃないの?という期待を込め、再度挑戦する事に。
燃料で湿ったプラグを外し清掃。そして再始動します。
すると・・・キュキュキュ・・ボッボッボ・・・・ブルン!
お~エンジンがかかったぁ!
エンジンが始動すると、普通にアイドリングします。
ん~ナゼだ。
逆にますます原因がわからなくなりました(^_^;)
と、その時、ブスブスブス・・・・プスン。
あ、エンスト。
なんでや~
フムフム。ガス欠みたに止まったぞ。
そっか。なるほどね。
つまりこれは燃料系統が犯人だという、動かぬ証拠だ!
「じっちゃんの名にかけて!」金田一少年の事件簿風に(笑
こうなると後は犯人・・じゃなくて原因を特定するのは時間の問題です。
燃料がちゃんと出てる事は燃圧を確認しているので、燃料ポンプには問題なさそうです。
またプラグを点検すると燃料で良く湿っています。
で・は・犯人は誰?
ピコーン!(閃き音)犯人はこの中だ!
犯人はおまえだぁ!
またもや金田一風に(笑
犯人は誰か?
後編へ続く(笑
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